※本稿は、隅田咲『やせる背骨しぼり』(サンマーク出版)の一部を再編集したものです。
■私だって、食べたくなったら我慢できない
相談①食べたくなったら食欲が止まりません
じつは私も一度食べたいと思ったら、大好きなこってり系ラーメンやケーキだって躊躇なく食べてしまうので、そのお悩み、よくわかります。そもそも私は意志が強くないので、食べたくなったら我慢しません。というかできません。
ただ、できる範囲の工夫だけはしています。たとえば消化の悪い脂っこい物を夜遅くに食べると、胃腸は睡眠中も働くことに。そうすると睡眠の質が落ちて、脂肪燃焼が妨げられます。そんなときに役立つのが、野菜や白身魚、豆腐中心の温かいスープです。満足感はあるし、睡眠の質にも響きにくいからです。
それでも食欲が止まらないときは、オートミールをたっぷり食べます。オートミールは味つけ自在の便利な食材です。しょっぱくしても甘くしてもおいしいので、ご飯代わりにもおやつ代わりにもなります。
オートミールに低脂肪乳とコンソメの素、チーズを少し入れて電子レンジで1分ほど温めればおいしいリゾットに。水とコンソメの素、トマトや玉ねぎ、ほうれん草、きのこ、バターを少し入れてもおいしくいただけます。
■運動が続かない人と続く人の違いとは?
甘い物がほしいときは、オートミールにヨーグルトやレーズンなどを加えましょう。レーズンの甘みで十分甘くなるため、おやつ代わりにはもちろん、朝食にもできて便利です。レーズンを加えてひと晩置くと、さらにおいしくなりますよ。
オートミールは食物繊維が豊富に含まれており、血糖値が上がりにくいし腹持ちも抜群。私は二人前食べたりしますが、多少食べすぎても翌日にもたれることもありません。便秘解消にも効果的な、食べて後悔することのない食材です。我が家では味にクセのない日本製オートミールを大袋で買って常備しています。
相談②運動は100%、一度も続かなかった
運動が続かない人と続く人は、じつは紙一重なんです。休まずに運動を続けられていそうな人も、サボっている日は全然あります。こう自信を持って言えるのは、無理に毎日続けて挫折した人、サボることを繰り返しながら目標を達成できた人を大勢見てきたからです。
続いている人は、ただ気持ちの切り替えが上手なだけ。だから完璧なんてめざさなくていいんです。
たとえば運動が1日できなかったら「もうだめだ」と思ってやめたことはありませんか。1日や2日できなかったとしても、本当にたいしたことではありません。そこで気持ちを切り替えて、また始めれば何の問題もないんです。
■リバウンドは自分に甘いから起きるのではない
長い目で見れば、運動を休んだことで体を休められたり気分的に充実した時間を過ごせたりして「自分にやさしくできた」ということ。だから何度休んでもいいし、気持ちを切り替えればいいんです。時間がないときは1日5分だけでもOK。それを1カ月も続ければ、体は内側から変化し続けるので自信を持てます。
そうして、生活にわずかずつでも取り入れれば、たとえ休んだ時期があったとしても体は必ず動いたことを記憶しています。何も取り組んでいない人には得られない成果が蓄積されているため、そこから再開すると圧倒的にやせやすいのです。
たとえ毎日続かなかったとしても、やったことは無駄にならず、必ず運動の経験は体に蓄積されています。休んだからといって、すべてがゼロになるわけではありません。やったらやっただけ体は確実に変わっていますよ。
相談③リバウンドしなかった記憶がない
厳しい食事制限などの無理なダイエットをして数週間後、体重はもとに戻るどころかしっかり増えたという経験のある人も多いでしょう。
体には、体重や体脂肪率などの状態を一定に保とうとする機能(ホメオスタシス)があります。体に急激な変化が起き続けると命を危険にさらすことになるため、ブレーキをかけようとするからです。それゆえ急にやせると体は危機感を覚えて、強烈にもとの状態に戻そうとします。つまりリバウンドは自分に甘いから起きたのではなく、体が正常に働くことで起きた生理現象なのです。
■1日1リットル以上は水を飲む
また、過激なダイエットは体にストレスを与えてホルモンバランスを崩します。太りやすくなるホルモンのコルチゾールが多く分泌されたり、食欲を抑えるホルモンのレプチンが効きにくくなったりするのです。
その結果、暴飲暴食しリバウンドするケースが後を絶ちません。ダイエットの成功にストレスは大敵。「ストレスなくできる小さなこと」を積み重ねるのが最高のリバウンド対策です。
そのひとつが水を飲む量を増やすこと。1日に水を500mLすら摂っていない人は少なくありません。水を十分に摂らないと血流が滞り、代謝が悪くなったり、脂肪を燃焼しにくい体になったりします。また老廃物や疲労物質が体に溜まりやすくなるので、むくんで疲れやすくなることも。さらに筋肉の伸び縮みが悪くなり、同じ動作で消費されるエネルギーまで減ってしまうのです。
最初は500mLのペットボトルの水を1日に2本、飲むことから始め、ゆくゆくは1日に1.2L程度は飲めるようにしていきましょう。
■「もう何もしたくない」そんな日でも痩せるコツ
相談④忙しいし、もう何もしたくない……
仕事でもプライベートでも、自分がこなせる以上のことが降りかかってくると体に力が入らなくなるもの。そんなときはやせるコツをひとつだけ、試してみませんか。
たとえば、普段何気なくしている呼吸の仕方を少し変えるだけでも、こり固まりやすい胸椎や肋骨のあたりがほぐれて動きが改善され、やせやすい体になります。呼吸は体幹の深層筋と深く関係しているので、ダイエット成功の近道になり得るのです。私も気づいたときは、以下の呼吸を意識しています。
やり方はまず、背骨の真上に頭が乗っていて、両肩が左右にしっかり開いている正しい姿勢であることを確認します。そして、肋骨が広がったり閉じたりして、柔軟に動いていることを意識しながら、ゆっくり呼吸を繰り返してください。これらを意識するだけでも、深層筋を使った呼吸がぐんとしやすくなります。これが腹式呼吸です。
また、電車での移動中やテレビを見ているとき、夜寝る前などのすきま時間に深い呼吸をするのもおすすめです。特に首や肩に力が入ってこりやすい人は、努めて深い呼吸を取り入れるといいでしょう。
■深呼吸がダイエットの近道になるワケ
深い呼吸のやり方は、まず背骨の真上に頭を乗せ、両肩を左右に開いた姿勢になったら肋骨に両手を添えます。両手の人差し指から小指までを肋骨の前側、親指を後ろ側に置き、息を鼻から3秒吸って口から5秒吐きましょう。このとき、両手で触れている肋骨が前、横、後ろに360度広がっているかを確認してください。
胸式呼吸や深い呼吸で、日常的に浅かった呼吸が深くできるようになると自律神経のバランスが整います。そして横隔膜の柔軟性が高まって肋骨まわりの筋肉がほぐれ、首や肩の力も抜けてゆるみやすい状態に。
すると体幹の深層筋が使いやすくなるほか、体に酸素を取り込みやすくなるので血流がよくなり、脂肪を燃焼しやすい体に変わるのです。
呼吸がしやすくなると自然とリラックスできるので、ストレスを緩和するのにも役立ちます。前述したようにストレスはホルモンバランスを崩すので、ダイエットの大敵。だからこそ日ごろのストレスケアが大切です。
呼吸は体脂肪を燃やす面でも日常のストレス対策の面でも、ダイエットの強い味方になります。
このような悩みを抱えている方々でも継続できて、結果も出せたのがやせる背骨しぼりでした。座った姿勢のまま体幹をしぼりあげることで深層筋が活性化され、勝手にやせる体になるメソッドなので、ぜひお試しいただければ幸いです。
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パーソナルトレーナー
バレエ×パーソナルトレーニングジム プリマ代表。3歳よりクラシック・バレエを始め、小学校高学年より国内コンクールで多数入賞。高校卒業後は、奨学金を獲得し、イタリアのスカラ座バレエ学校に入学。そこで、バレエだけでなく、ピラティス、解剖学を学び、海外のコンクールでもファイナリストに。帰国後、ジムのインストラクターを経て2018年「バレエ×パーソナルトレーニングジム プリマ名古屋」を開業。2020年、YouTubeチャンネル「SAKIエレコアメソッド」をスタートさせる。
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<このニュースへのネットの反応>
この内容でこのタイトルって編集者無能すぎない?人様の書籍でコタツ記事書いておきながら。