アメリカのミシガン州で、裏庭で焚火を楽しんでいた男性3人の元にアライグマが迷い込んできた。最初は警戒していたものの、徐々に男性たちと交流を深めていった。
するとアライグマは近くのゴミ箱に飛び込み、チーズをくわえて出てきたのだが、それが喉に詰まってしまったようでとても苦しそうにしている。
男性らはアライグマを救おうと、トントンと背中を叩き続け、チーズを吐き出させることに成功した。アメリカではアライグマは珍しくないのだが、こういったケースはレアである。
2024年6月24日の夜、ビル・ボスキーさん、タイラー・ウェイレンさん、ジョン・プタゼンスキーさんの3人は、バートンにあるビルさんの自宅の裏庭で焚火を楽しんでいた。
するとそこへ、1匹のアライグマが迷い込んで来た。ビルさんはその時の様子をこう語る。
最初、そいつが近づいて来たとき、怯えているように見えたんだ。警戒心むき出しで、猫が威嚇する時みたいに背中を丸めていつでも戦える準備をしていたようだ。
それで僕たちは距離を取っていたんだけど、いつのまにかアライグマは僕たちに慣れてきたようで、近づいてきて、庭をうろつき始めたんだ
ビルさんの家の庭には野生動物がよく遊びに来て、特に鹿はしょっちゅうやって来るそうだが、こんなに人懐こいアライグマを見るのは初めてだったそうだ。
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一緒にいたジョンさんが話を続ける。
僕たちが脅威じゃないとわかったのか、間近にやってきて体を撫でてほしそうに身をゆだねたり、ボクの足に登ってきたりしたんだよ
住人の助けで喉に詰まらせたチーズを吐き出す
そうしてアライグマと交流を深めていった3人だが、すこしするとアライグマが奇妙な音を立てていることに気づいた。
よく見ると、アライグマはゴミ箱にあったチーズを食べようとして喉に詰まらせて、窒息しかけていたのだ。
アライグマはゴミ箱を漁ってチーズを見つけたらしいんだ。それでそのチーズを食べているうちに、喉に詰まらせたんだよ。
そのうちに苦しそうにもがき始めて、後ろ足で立ち上がったんだ。ビルはとっさにアライグマの背中をトントンと叩いたんだ
この時点で、ジョンさんはその様子を撮影しはじめ、ビルさんは以前習った窒息時の対処法を思い出しながら、アライグマの背中を強めに叩き続けた。
だがアライグマはなかなか喉につかえたチーズを吐き出せない。そこでタイラーさんが、もっと下の方を叩くようアドバイスした。
この助言が功を奏し、アライグマは無事にチーズを吐き出すことに成功!
なんとこのアライグマ、大きなチーズを2個も口に詰め込んでいたらしい。九死に一生を得たアライグマは、ヨタヨタとビルさんの庭から歩き去って行った。
アライグマは別名「ゴミパンダ」と呼ばれるくらい、ゴミ箱を漁ることで知られている。今回のアライグマも、ゴミ箱の中で見つけたチーズが美味しそうに見えたのだろう。
その時の動画がこちら。
野生のアライグマは寄生虫や感染症をもっている可能性があり、本来なら体に触れたりするのは避けた方がいい。彼らはそのことを知っている。
だが今回は緊急事態だ。ビルさんはアライグマを救いたい一心で自然に体が動き、素手で触ってしまったようだ。
僕たちはこのアライグマに「ロケット」っていう名前をつけたんだ。あれ以来姿を見ていないけど、きっと金曜日になったら戻ってきてくれるんじゃないかと期待しているよ
ジョンさんはこう語っていたが、ビルさんはジョンさんのSNSには、今のところロケットと再会したという投稿はないようだ。
チーズを喉に詰まらせたことが相当トラウマになっているのかもしれない。でもアライグマは賢いし、助けてもらった恩を忘れない動物でもある。
きっとそのうち、ひょっこり現れるかもしれない。
References:Video shows Burton man save choking raccoon / written by ruichan/ edited by parumo