“天国に一番近い島”として知られる日本人にも人気の観光地、フランス領ニューカレドニア。しかし、中心都市のヌーメアなどでは暴動が起きていて、放火や略奪などによる被害が相次ぎ、これまでに6人が死亡している。
フランス系移住者に選挙権を与えようとする政策に反発した先住民らのデモが暴動の引き金になったとみられている。
「(自分たち)カナックのことは考えられていないことに気づかされました」(先住民カナック)
フランス政府は憲兵や警察を増員し、道路をふさいでいたバリケードを撤去するといった手段で、暴動の鎮圧に向けて動いている。
フランス政府は5月15日から非常事態宣言を出しているが、日本の外務省は20日にニューカレドニアの危険レベルを引き上げ、不要不急の渡航を控えるよう呼びかけた。
新婚旅行でニューカレドニアを訪れている間宮さん夫婦は、突如暴動が始まったその日に、現地に向かう飛行機の中で暴動について知ったという。
「飛行機に向かっている途中でCAさんから言われて。それまでは全く情報入ってなくて」(間宮さん)
この暴動により1日目は空港から出ることができず、その場で夜を明かすことに。スーツケースを受け取ることができず、必要なものは現地で調達しなければならないが、スーパーの棚は空っぽだという。
間宮さん達はなんとか宿泊先のホテルにたどり着いたが、少なくとも5月23日まで飛行機が飛ばないことが決まっている。帰国予定日の18日は過ぎてしまっているが、ホテルに留まらざるを得ない。
「一泊1万円くらいのホテルで、延泊してる分、仕事とかも出られていなくて、最悪1カ月とか続いたりしたら予算的にも精神的にもキツい」(間宮さん)
今回の暴動の影響で空港が閉鎖され、多くの日本人観光客が帰国できずにいる。影響は風光明媚な離島にも広がっていた。
「当初3泊の予定でしたが、民間機が5月23日まで欠航することが発表されたことで、13泊が確定しています」(離島を訪れている2人組の女性、以下同)
追加でかかる費用は主に宿泊代や食事代。円安も相まって、延泊のホテル代だけで50万円以上になっている。さらに…
「私たちのいる離島ではガソリンが尽きたので、本島への移動手段が本当になくなった。あとは食糧が尽きるまで、救援が来るか国内線が復旧するまで持ち堪えるしかないとのこと」
オーストラリアは軍用機で、離島に取り残された自国民の救助を行っているため、女性は「日本政府も何らかの対応をしてほしい」と訴える。
「何の連絡もなく、日本の動きが見えません。日本までとは言わないので、せめて本島まで移動できるように手配を急いでほしい」
(『ABEMAヒルズ』より)